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Chrome DevToolsの使い方

2023-11-10 公開

Chrome DevToolsとは

Google Chromeのデベロッパーツールは、Webサイトのデバッグやパフォーマンスの最適化をサポートするためのツールセットです。これにより、開発者はリアルタイムでサイトのコードを検証、テスト、変更することができます。

起動方法

  • Windows: Ctrl + Shift + I または F12
  • macOS: Cmd + Opt + I

Web開発におけるデバッグとは

デバッグは、プログラムのエラーや不具合を特定し、それを修正するプロセスを指します。Web開発においては、Webページやアプリケーションの動作や表示の問題を特定し、それを解決するための手段としてデバッグが行われます。ここで、Chrome DevToolsは、このデバッグプロセスを効率的にサポートするツールとして開発者に広く利用されています。具体的には、リアルタイムでのコードの検証や変更、ページのパフォーマンス分析、ネットワークアクティビティの監視など、多岐にわたる機能を提供して、Web開発のデバッグ作業を容易にしています。

Chrome DevToolsのよく使う機能

Console

Consoleは、JavaScriptのエラーやログ、警告などをリアルタイムで表示するためのパネルです。開発中にJavaScriptのコードが期待通りに動作しない場合やエラーが発生した場合、Consoleを使用して詳細なエラーメッセージやログを確認できます。

使用例:

  • JavaScriptの関数が正しく動作しない場合、Consoleでエラーメッセージを確認して、問題の原因を特定する。
  • デバッグのためにconsole.log()を使用して、変数の値や関数の戻り値をリアルタイムで確認する。

Elementsパネル

Elementsパネルは、ページのHTMLとCSSの構造をリアルタイムで表示、編集するためのインターフェースを提供します。開発者はこのパネルを使用して、ページのDOM構造を探索し、スタイルや属性を直接変更して、その変更がページにどのように影響するかを確認できます。

使用例:

  • レイアウトの問題をデバッグする際、Elementsパネルで要素のマージンやパディングを調整して、問題の原因を特定する。
  • JavaScriptによって動的に追加される要素を検証するために、Elementsパネルを使用してDOMの変更を観察する。

Network

Networkパネルは、ページのリソースの読み込み状況やパフォーマンスをリアルタイムで分析するためのものです。ページの読み込み速度の最適化や、特定のリソースの読み込みエラーを特定する際に役立ちます。

使用例:

  • ページの読み込み速度が遅い場合、Networkパネルを使用して、読み込みに時間がかかるリソースを特定する。
  • CDNからのリソースの読み込みエラーを確認し、問題の原因を特定する。

Sources

Sourcesパネルは、JavaScriptのデバッグやブレークポイントの設定を行うためのインターフェースを提供します。開発者はこのパネルを使用して、JavaScriptのコードをステップバイステップで実行し、変数の値やスコープを確認できます。

使用例:

  • JavaScriptの関数が期待通りの値を返さない場合、Sourcesパネルでブレークポイントを設定し、関数の実行をステップバイステップで追跡する。
  • 外部のJavaScriptライブラリやフレームワークの動作を確認するために、Sourcesパネルを使用してコードを探索する。

Performance

Performanceパネルは、ページのパフォーマンスやレンダリングの問題を分析するためのものです。ページのレンダリング速度の最適化や、ジャンクの原因を特定する際に役立ちます。

使用例:

  • ページのスクロールが不自然に遅い場合、Performanceパネルを使用して、レンダリングのボトルネックを特定する。
  • アニメーションやトランジションのパフォーマンス問題を分析し、最適化のための手がかりを得る。

セレクトモード

セレクトモードは、ページ内の特定の要素を直接選択して検証するためのツールです。開発中にページの特定の部分のデザインや動作が期待通りでない場合、セレクトモードを使用してその要素を直接クリックすることで、関連するHTMLやCSSをすぐに確認できます。

使用例:

  • ページ上のボタンのスタイルが正しく適用されていない場合、セレクトモードでボタンを選択して、CSSのルールやプロパティをリアルタイムで変更してデザインを調整する。
  • 画像が正しく表示されない場合、セレクトモードで画像を選択して、画像のパスやその他の属性を確認する。

デバイスモード

デバイスモードは、ページがさまざまなデバイスや画面サイズでどのように表示されるかをシミュレートするためのツールです。レスポンシブデザインのテストや、特定のデバイスでの表示の問題を特定する際に非常に役立ちます。

使用例:

  • スマートフォンやタブレットでのレイアウトの崩れを確認するために、デバイスモードで異なる画面サイズや解像度をシミュレートする。
  • デバイスの向き(ポートレートまたはランドスケープ)に応じてページが正しく応答するかどうかをテストする。

テキストエディターとしての使用

Chrome DevToolsのテキストエディター機能を使用すると、HTMLやCSSの変更を直接保存することができます。これにより、テスト中の変更を永続的に適用することができ、開発の効率を向上させることができます。

使用例:

  • ページの特定のスタイルを調整した後、その変更を直接保存して、外部のエディタにコピー&ペーストする手間を省く。
  • デバッグ中に特定のJavaScriptの動作を変更し、その変更を直接保存してテストを続ける。

より学びたい人向けのリファレンス

公式のChrome DevToolsドキュメントは、詳細な情報やチュートリアルが豊富に掲載されており、初心者から上級者まで幅広く学ぶことができます。

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